ハトのゲーム感想ログ

ゲームの感想等です

「moon」クリア後感想

フォロワーさんにおススメされて購入したゲーム「moon」をクリアしました。

十数年前にプレステで発売され、コアなファンに愛されてゲームもサントラもプレミアがついて相当高値で売られていた…ってことは何となく知ってました。

それがswitchに移植されたと聞いて、「これなら二千円で買えるし、やってみるかー」くらいの気持ちでプレイしました。三か月くらい前に。

 

かなり時間はかかりましたが、ようやくエンディング…

 

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…やられた!

って思いました笑

もうエンディングに関するネタバレ無しで語るなんて無理なので、ここから先はクリアした人だけ読んでください!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

では始めます!

 

continue?

私が月にたどり着いた時、ラブレベルは確か23でした。

月の女王たちに「ラブレベルが足りなかった」と言われ、「失敗したなー、最大まであげなくちゃいけなかったのか」と思い、

 

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私はこの画面が表示されたときに速攻で

YES

を押してしまいました…

 

映し出されたのはテレビ画面の砂嵐。

「あれ?続けるって押したのに進まないじゃん!?」

ってしばらく意味わからなくて放心状態でした笑

 

このゲームは「ゲームの中のゲームの世界」だということを理解していたら、きっと正しい選択ができたんだろうな、と思えます

でもバッドエンドを最初に踏んだからこそ、こんなに心に残ったんだと思うし、あんなの誰が気付けるんだよ!!攻略見てなかったら絶対みんな間違えたでしょ!

 

 

「moon」のストーリー

ムーンワールドから月(の光)がなくなった。

ドラゴンが月を食べてしまったらしい。

住民たちの不安を除くために、大臣は勇者という存在を創り上げる。

大臣の”白羽の矢”によって選ばれた”おばあちゃん”の孫が、勇者となって、モンスターを倒してレベルを上げ、最終的にドラゴンを倒しに行く。

 

 

という内容のゲーム「MOON」(大文字)をプレイしていた主人公が、ゲームの世界に入ってしまう。

するとさっきまで自分が操作していた勇者が、ちょうどお城から旅立つところだった。勇者はゲーム「MOON」で行っていたのと全く同じ行動をとっていく。

 

ここが面白かったです!

さっき自分が勇者としてプレイしていたころは何も疑問に思わなかったんですが、はたから見れば、「くるった犬との戦闘」は「街中で犬を追いかけまわして殺そうとする」行為で、「酒場のタンスで伝説の装備を見つける」行為は「バーで勝手に下着の入ったタンスを漁る」行為だったのかと気付くことになりました。

さっき自分がやったことが、今の自分に少しずつ関係していて、後から「勇者」としての自分がどれだけ傍若無人な振る舞いをしていたか気付いていく時にパッケージにあった「アンチRPG」ってこういうことだったのかー!面白いなー!と感動してました。

 

(エンディングを見た時に「アンチRPG」より「ゲームとリアルの関係」を描くことがメインになっちゃったからアンチ要素は最初の方で強く感じただけだったりもしたけど)

 

透明で他の人から姿が見えなくなってしまった主人公は、盲目のおばあちゃんに出会い、自分の孫だと勘違いされ、服を渡される。それによって他の人からも姿が認知されるようになる。

主人公は夢の中であった女王の言いつけに従い、ラブを集めていく。

 

 

人を助けたり、アニマルを救ったりしてたくさんのラブを集めた主人公は、ロケットを使って月へ向かう。

月に着くと、女王に「扉を開けてくれ」と頼まれるが、扉はびくともしなかった。

そこで女王は「主人公がラブを集めて月まで来ること、そして結局扉は飽かずに勇者に倒されることまで基盤(=プログラム)で決まっていたこと」だったと気付いた。

その時、同じロケットに隠れて乗ってやってきた勇者が「オメテ」でアニマルたちを全滅させ、女王たちも主人公も切り倒した。

主人公が倒れると同時に勇者も倒れ、

その時最初のように突然リアルの世界のお母さんの声がして、主人公は現実世界へ戻される。

最後に、

continue?

と表示される。

YESを選択すると、プログラムによって定められた世界から抜け出せずに、なにも助けることができない。ここでの正解は、プレイヤーがゲームを放棄し、「MOON」の世界をプログラムから解放すること(=NOを選択すること)だったのだ。

 

「NO」を選ぶと、主人公が家中の扉を開け、外へ出ていく。同時にムーンワールドの光の扉も開き、キャラクターたちがプログラムから解放されて自由に過ごすシーンがエンドロールで映し出され、最後に「MOONは販売中止となりました」という張り紙が出てきて、このゲームは終わりを迎える。

 

 

しかしこの後、画面をそのままにしていたら、

「愛は見つかりましたか?」という文字が現れる。さらに放置していたら、「またいつか どこかで…」という文字が現れ、さらに放置していると、

 

「ゲームなんかやめて早く電源切りなさい」

と言われる。

特に最後のこれ!すごく「moon」らしいセリフだと思いました。

 

プログラムされたこと

「主人公がゲームに取り込まれるところまでプログラムされていたこと」だと最後に女王が気付くわけですが、現実世界でゲームに取り込まれるなんて不可能じゃないですか(当たり前)。

ですが主人公は「MOONというゲームに定められた」プログラムによってゲームに取り込まれています。

 

ですので、私は

これは「moon」というゲームで、「MOON」というmoonの世界にあるゲームとmoon世界は相互に干渉しあえる環境にあり、「MOON」というゲームの中で定められたプログラムにmoon世界(そこに存在する主人公)が干渉されてしまった

と考えたんです!言ってることが自分でもわからなくなってきた

つまり!主人公がいる世界も設定上ゲームなんじゃないかと思うんです

ですのでこのゲームは「「MOON」というゲームをプレイする「moon」というゲームの世界の中にある主人公を操作するプレイヤー」をリアルに描きたかったんじゃないかと。プレイヤーとしての自分の立ち位置、主人公と勇者の立ち位置を通して”ゲーム”との向き合い方を考えさせようとしていたんじゃないかやっぱりよく分からなくなってきた

 

エンディング後

エンディング後に表示された「愛は見つかりましたか?」「ゲームなんかやめて早く電源切りなさい」の文字、これは私たちリアルのプレイヤーに向けたものじゃないですか、これも単純にスタッフロール後に制作者がプレイヤーに向けた言葉じゃなくて、moonというゲームから提供された公式の言葉だと思いたくて

「moon」はあくまでゲームで、私たちはプレイヤーです。プログラムで定められたことを変えることはできません。moonは、ゲームのプログラムに定められた運命から救うため、「ゲームを放棄する」という選択をさせました。

このことから、「プログラム通りにしか事は進まない、ゲームに意味なんてない」というアイロニーを漂わせ、それを端的に表した言葉が「ゲームなんかやめて早く電源切りなさい」だと思えました

でもただゲームそのものを否定するだけがこのゲームの目的ではないと思うんです!おばあちゃんにお世話をしてもらい、それぞれ個性あるアニマルを救い、一人ひとり生きている町の人々に感謝され、「MOON」の世界に愛着が湧いたところで、そのキャラクターを救うためにはゲームを放棄しなければならないという選択肢が突き付けられた時、彼らを救うために「ゲームを放棄する」という選択をできた時点で我々は彼らに大きな愛を向けることができていると思いませんか

そのエンディングを迎えた後に「愛は見つかりましたか?」と問われると、愛というものを定義したり答えを明確にしたりすることはできないと思いますが、少なくともこのエンディングを迎えた時点で私たちはこの作品に対して愛を見つけられているんだと感じます。ですので私は「ゲームによる感動体験」ができたかどうかの確認のようなメッセージだと解釈しました。

「ゲームに意味なんかないけど、ゲームは人の心を動かす」といったことが、最後のメッセージで伝えたかったんじゃないかなーとクリア後の熱を持った頭で考えました…ここはそれぞれ解釈は違うんじゃないでしょうか。順序は逆になっちゃいましたが。

 

不満点

私は最新のゲームばかりやっているので、グラフィックは味があっていいと思いましたし、自分でかける曲を選ぶのも初めてですし神曲ばかりで面白かったですが、

〇マップ移動が面倒(ドラクエでいうルーラ的なのがなかった…というか一方通行)

〇謎解きが難しすぎる(ロケットの素材集めや、ヨシダに王様のカードを見せたらそれが手紙に変わるとかトットテルリが本当攻略見ないと無理)

〇(これはしょうがないけど)最後の選択肢はやっぱり理不尽

〇歩くのが遅い(ダッシュ機能が欲しい)

〇待ち時間が長すぎた、曜日を飛ばしたり時刻を飛ばしたり(ゼルダの伝説ムジュラの仮面であったような)する機能が欲しかった(自分に待ちゲーという覚悟がなかったからかも)

〇ムービーでいらない部分が多い(最後のロケットとかただ飛んでるシーンが長かった)

〇めんどい!(釣りがほんとに!あと釣りの餌を買う時とかいちいち連打しなくちゃいけなかったし)

この辺はしんどかったです…というか全体的に正直プレイしてて心折れそうになることが多すぎました。せっかちだからかな。

ですのでエンディングを迎えて「そういうことかー!ホーン‼神ゲーじゃん!」って思いましたが、最新のゲームに慣れた人には勧めにくいというのが感想です、、ロケット素材集めとか何回キレそうになったか分かりませんw

 

個人的おススメ度

もうプレイしたことある人しかここを見てないとは思いますが、

★★★☆☆

そこそこおススメです!

語り合いたいからやってほしいけどやっぱり人にはちょっと勧めにくいかも…w

 

最後に

自分で書いてて途中からわけわかんなくなってます。深夜テンションですので。誤字脱字は教えてください!